お預かりピアノ・ハンマー整形作業(ファイリング)

長年ピアノを使用しているとピアノの弦を叩くハンマーに深い溝ができたり、変形していったりします。

ある程度の溝は必要なのですが、ハンマーが弦を叩く位置など、深い溝やつぶれた形などは整形する必要があります。この作業をしないと「ガリ!」「バリ!」とピアノらしくない音がしてしまいます。

今回お預かりのピアノは約60年前製造のもので深い溝ができています。

ハンマーの整形は薄皮を剥ぐように卵型を目指して、やすりで削っていきます。

見た目もキレイになって気持ちいいです。

とにかく削りすぎないように作業します。これをするだけでも「うちのピアノってこんなにキレイな音が出たんだ~」と思うような変化が出たりします。

ハンマー整形は、ハンマーを削り取る作業なのでやればやるほど、ハンマーの寿命が短くなっていくことになります。

頻繁に行うべきではない作業ですが、今回お預かりしているピアノはハンマー整形をした効果がとても大きく感じられました。

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