ピアノの弦を全部交換したほうがよいか、チューニングピンのみの交換でもよいのか・・・・
全弦張替えを行う理由として、
弦の下にある響板や駒の修理を行う為だったり、弦の全体的な金属疲労や錆びなどの劣化を起こす、そして、弦の張力を支えるチューニングピンが緩くなっているなどが主な理由です。製造から50年程たっていると、響板のチェックもかねて全弦交換しておく場合が多いです。
しかし、全弦張り替え修理は手間も材料費もかかるため20万円分位の作業となる場合が多く、かなり高価な修理となります。
そこで今回ご紹介するのが(以前にもブログに掲載したとがあります・・)チューニングピンのみの交換です。
(弦はそのまま使うので材料費が安いです)
製造から30年~40年程度のピアノだと、チューニングピンの緩さ以外問題ないピアノは実は結構多いのです!
下記のように弦が巻き付けてある部分のみを交換します。
神経をより使いますが、全弦張り替えの作業と違い作業時間も半分ほどですみ、音が安定するまでの期間もとても短いです。
作業料金も半分以下で済みます。
お金と時間をかけてもいいのであれば、もちろん全弦交換のほうがいいのかもしれませんが、なるべく安くピアノが使える状態にする手段を調律師が声を大にして発信することが必要かもしれません。
何千円、何万円という単位は安いものではあえりませんからね。