ピアノの健康管理
時々音にこだわりを持つ方で頻繁にピアノ調律師を変える方がいらっしゃいます。
勿論これは相性の合うピアノ調律師になかなか出会わないことが原因の時もありますが、以外に自分のピアノ管理の悪さに気づいていない方が多いです。
管理といっても精々思いついた時やピアノを使用するときだけエアコンをつける程度で、十分な管理になってない場合が多いのです。
だからといってもピアノは乾燥させればそれで良いというわけではありません。
では、どうすればよいのでしょう!
それは ピアノの温度と湿度を一定に保つことです。
目測では判断しにくいのですが、ピアノの響板は少しだけむくりがあり、特に中心が盛り上がっています。
湿度を帯びると特に中央部分が盛り上げり、弦を張ってしまう為主に中音が高めに狂います。
逆に乾燥しすぎると主に中音部が落ち込み低めに狂います。
日本には四季によって乾湿の差が激しいので当然狂う時期というのがあります。
そこで、除湿器や加湿器がピアノには必要なのです。
でも湿度だけは365日、エアコンを24時間つけっぱなしというわけにはいきませんので、せめて除湿器を使用して頂きたいものです。
しかし、室内用の除湿器の音や毎日水を捨てるのが面倒ですのでピアノ用の防湿器を取り付けることをお勧めします。
ピアノ用の防湿器の代表的な器具としては 「ダンプチェイサー」 「ドライエル」 といった商品が挙げられます。
でも、それだけ使用してのでは乾燥しすぎる場合があります。
それを防ぐのに必要なのが「ムジーク(国産)」「自動調節器(アメリカ製)」です。
*ムジークとは商品名で国産の自動調節器です。
この二つの違いとは自動調節器はアメリカで作られたもので湿度設定が45%に設定してあるのに対し、国産であるムジークは65%に設定してあることです。
昔は自由に設定できる自動コントローラーという商品名の調節器がありましたが、どういうわけか生産取りやめになりました。
この防湿器と自動調節器又はムジークを取り付けることによって、四季を通して調律が狂ったと思う時期を感じないほどピアノの状態がビックリするほど安定します。
是非、お取り付けをお勧めいたします。料金は防湿器と自動調節器合わせて 約21000円 (税込)です。
ご拝読ありがとうございました。